岐鋳が選ばれる理由｜最小ロット10個の一貫製造と提案力

製造業の現場では、2025年現在も「高品質を保ちながら必要な数だけ、できるだけ早く」という要請が強まっています。大量生産一辺倒ではなく、小ロットと特注のニーズに応える工場体制が重要ですね。水栓金具など精密鋳造の分野では、中子の出来が最終品質を左右します。こうした背景のなかで、岐鋳はシェルモールド法による中子製造を核に、設計から検査・梱包・納品まで内製でつなぐ体制と、現場起点の提案力で支持を集めています。とくに最小ロット10個から柔軟に対応できる点は、コストとリードタイムの両面でメリットが大きいと感じる方も多いでしょう。

目次

1. 岐鋳の中子サービス概要：小ロットと一貫体制
2. シェルモールド法の強み：精度・強度・ガス透過性
3. 小ロット対応の実際：最小ロット10個と短納期のヒント
4. 設計→製造→検査→梱包→納品：内製フローの価値
5. 選ばれる理由：1998年創業の信頼と提案力
6. 活用シーン例：水栓金具メーカーの現場課題にどう効くか
7. 相談とアクセス：岐阜の工場から全国へ
8. 結び：品質と小回りの両立がもたらす成果

1. 岐鋳の中子サービス概要：小ロットと一貫体制

岐鋳は、水栓金具を中心とした鋳造用シェル中子の専門家です。特徴は、図面・3Dデータの段階から相談に乗り、金型・条件出し・製造・検査・梱包・納品までを一気通貫で担える点。工程を分散させないため、伝達ミスや手待ちが減り、製造リードタイムの短縮につながります。工場の段取り替えも自社判断で素早く行えるので、少量多品種にも対応しやすいのが強みですね。これにより、試作から本番立ち上げまでの「ムダな往復」を抑えやすくなります。

2. シェルモールド法の強み：精度・強度・ガス透過性

鋳造の中子は、製品内部の空間や水路を形づくる心臓部。岐鋳が採用するシェルモールド法（フェノール樹脂被覆砂の熱硬化型）は、薄肉化と寸法安定性に優れます。加熱された金型表面で樹脂被覆砂が薄い殻（シェル）状に硬化するため、面精度が出しやすく、離型後のバリや段差を抑制しやすいのです。さらに、ガス透過性が確保しやすいため、鋳造時のガス溜まりによる欠陥抑止にも寄与します。製造現場では「湯流れ」「脱ガス」「寸法再現」のバランスが重要ですが、この工法はその三点を高い次元で両立させやすいのが魅力です。工場での品質安定に直結するため、結果として後工程の手直しや歩留まりの改善にもつながります。

3. 小ロット対応の実際：最小ロット10個と短納期のヒント

量産に入る前の検証や、品種切替の多い製品群では、小ロットの中子が必要になります。岐鋳は最小ロット10個から対応しており、必要数量に合わせて製造条件を最適化します。例えば、金型の温調や砂の投入量、硬化時間などのチューニングを、求める寸法と脱型性に合わせて細かく合わせ込む運用です。これにより、短納期の試作でも量産寄りの品質を確保しやすくなります。工場側の視点では、在庫負担やキャッシュフローの圧迫を避けつつ、計画変更にも柔軟に対応できるのが小ロットの利点。必要な時に必要な数だけ中子を確保できるため、全体のリードタイムリスクも下がります。

4. 設計→製造→検査→梱包→納品：内製フローの価値

中子の品質は、設計要件の理解から検査・出荷まで一貫した視点で管理されることで安定します。岐鋳は、設計段階で鋳造条件を踏まえたR取りや抜き勾配の相談に乗り、試作時のフィードバックをそのまま製造条件に反映。検査では外観と寸法のダブルチェックを行い、梱包は輸送中の振動や湿度を考慮した仕様で整えます。各工程が断絶しない内製だからこそ、些細な条件・勘所も情報ロスなく伝達され、製造の再現性が向上します。工場での不良横持ちを抑え、手戻りコストを減らす「流れの良さ」が、最終的なコストメリットにつながるわけです。

5. 選ばれる理由：1998年創業の信頼と提案力

「どこに頼むか」で差がつくのは、品質と同じくらい“人と仕組み”です。岐鋳は1998年創業、20年以上の蓄積を背景に、水栓金具などの実務で培ったノウハウを持ちます。大手が苦手としがちな小ロット・特注に小回り良く対応し、設計から製造・検査・梱包・納品までの内製によって高品質・低コストの両立を実現。さらに、10年以上勤務の熟練スタッフが多く、丁寧なヒアリングと具体的な提案で、図面段階の疑問や鋳造時の懸念を前倒しで潰していくスタイルが評価されています。これらの積み重ねが「任せやすさ」につながり、結果として選定理由になるのだと思います。

6. 活用シーン例：水栓金具メーカーの現場課題にどう効くか

例えば、水栓金具メーカーで新型の混合栓を企画するケース。内部の水路形状が複雑で、鋳造欠陥を避けつつ、流量・流速の要件を満たさなければなりません。こうした場合、シェル中子のガス透過性と寸法安定性が、鋳巣やヒケのリスク低減に寄与します。試作段階では少量で段階的に条件を詰め、量産移行時には工程能力を狙いにいくのがセオリー。岐鋳のように小ロットと一貫体制を両立したパートナーであれば、製造パラメータのトレーサビリティを保ちつつ、量産までスムーズに橋渡しできます。工場の生産計画に合わせて必要数を供給できるため、立ち上げ期の不確実性にも対応しやすいですね。

7. 相談とアクセス：岐阜の工場から全国へ

初回相談では、現状の課題や鋳造条件、目標品質を共有できるとスムーズです。岐鋳は見積もり・技術相談に応じており、営業時間は9:00–17:00。拠点は岐阜県山県市梅原965にある工場で、現場の実機・治具を見据えたリアルな提案がしやすい環境です。図面や3Dデータがなくても、仕様のスケッチや現物からの立ち上げ相談が可能なケースもあります。製造条件の初期仮説を立て、試作で検証し、検査結果を踏まえてチューニングする——この往復を素早く回せるのは、現場が近いからこそ。量産移行時にも記録された条件が再現の土台となり、安定生産へつながります。

8. 結び：品質と小回りの両立がもたらす成果

中子は見えない部品ですが、製品の性能と信頼性を決める重要パーツです。シェルモールド法の特性を最大限に引き出し、設計から納品まで切れ目なくつなぐことが、製造のスピードと品質の両立を支えます。岐鋳は、最小ロット10個から対応できる柔軟性と、1998年創業の経験値に裏打ちされた提案力で、試作から量産までの不確実性を小さくしていきます。工場の生産計画や在庫方針に合わせた供給ができる点も、いまの時代に合っていますよね。小ロットだからこそ無駄を削り、必要な品質だけを確実に届ける。その積み重ねが、最終製品の価値とお客様の満足につながるはずです。

— この記事では、岐鋳の「小ロット・特注×一貫内製」を例に、現場で本当に効く中子づくりの考え方をお伝えしました。鋳造用中子のパートナー選定で迷われたら、工場の近さ（意思決定の速さ）と、製造条件の再現性、そして提案の具体性に注目してみてください。品質とスピードを両立させる鍵が見えてくるはずです。